『陰翳礼讃』を読んでから谷崎潤一郎にハマり気味。そういうわけで『春琴抄』も読んでみた。『陰翳礼讃』と同様に谷崎潤一郎が日本の古典美に目覚めた時期の小説であり、また作品群のなかでも傑作との声が多い。また文体が特徴的であり作 […]
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「自由」の意味が問われる――『砂の女』
安部公房といえば、『メタルギア』シリーズの生みの親である小島秀夫さんの話を思い出す。彼によればダンボールを使って身を隠すというあの常軌を逸した行為は、安部公房の『箱男』をモチーフにして生まれたらしい。だから安部公房を読む […]
続きを読む日本の美の根本は陰翳にあった/『陰翳礼讃』
陰翳礼讃 (中公文庫) posted with ヨメレバ 谷崎 潤一郎 中央公論新社 1995-09-18 Amazon Kindle 楽天ブックス 人はあの冷たく滑かなものを口中にふくむ時、あたかも室内の暗黒が一箇 […]
続きを読む「文法」が好きになる話あれこれ/『日本語の文法を考える』
この本は国語学者である大野晋さんが、題名どおりに日本語の文法についてあれこれと論じている一冊である。まえがきにも書かれているが、著者が国語について思うことをフリーダムに語っている形となっているので、各章は基本的には独立し […]
続きを読む「粋」という言葉から見る日本の美意識/『「いき」の構造』
著者の九鬼周造の言うところでは、「いき(粋)」という概念は日本固有のものであるらしい。つまりこの「いき」という言葉を明確にすることができれば、日本に根付いている特徴的な思想や美意識――つまりは「日本人の特殊な民族性」―― […]
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